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頭が重い・だるい、吐き気を伴う頭痛、締め付けられる頭痛

頭が重い、だるい症状が出る病気

頭が重い感じやだるさが長期間続く場合、病気が原因である可能性があります。自己流の対処法や不安により受診をためらう方もいますが、放置すると悪化する恐れもあるため注意が必要です。頭が重い感じやだるさの原因として考えられる病気にはさまざまなものがあります。症状が続く場合は受診し、専門家の診断や適切な治療を受けることが重要です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、頭が締め付けられた感じや重さがあり、両側の前頭部に生じる頭痛で、頭痛の中で一般的なものの一つです。原因は主に肩こりや首のこりなどの筋肉の緊張によるもので、生涯にわたる有病率は30~78%とされています。市販薬や頭痛薬、頭痛体操、マッサージなどが効果的であり、身体を動かすことが可能な特徴があります。ただし、デスクワークやスマホの使用などによる姿勢の固定が悪化を引き起こすことがあります。

運動療法や内服治療が一般的であり、薬物乱用頭痛の危険性にも注意が必要です。頭痛が長期間続く場合は、予防療法や他の治療法を検討する必要があります。

脳卒中「脳に卒(突然)、中(あた)るという意味です。」

脳卒中は脳への血液の異常により引き起こされる病気で、脳梗塞と脳出血、くも膜下出血の3種類に分かれます。脳梗塞は血液の流れが途絶え、脳出血は血管が破綻して出血が生じます。くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂による出血で、特に重篤です。症状は突然発生し、手足のマヒや言葉の障害、重症な場合は意識喪失が見られます。生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)の合併が多く、これらの病気が進行すると脳卒中のリスクが上がります。

治療法は原因により異なり、脳梗塞では血液の流れを改善する治療が必要で、脳出血やくも膜下出血では出血を抑える治療が必要です。

脳腫瘍

脳腫瘍は頭部に発生する腫瘍で、良性と悪性の2つの種類があります。良性腫瘍はゆっくり成長し、場所によっては症状が少ないこともありますが、悪性腫瘍は急速に成長し、頭痛やめまいなどの強い症状を引き起こすことが一般的です。肺がんや乳がんなどのがんが脳に転移する場合もあります。早期発見が重要で、頭痛や不調が続く場合には検査が必要です。

遺伝子変異が原因とされており、詳細な発症メカニズムは不明です。症状は頭痛、めまい、けいれん、麻痺、言語・聴覚障害など多岐にわたります。MRIなどの画像検査が行われ、造影剤を用いたMRIでは腫瘍の詳細な情報が得られます。診断が確定した場合、手術が検討され、腫瘍の大きさや位置により部分的な摘出や追加治療が必要となることもあります。

副鼻腔炎

副鼻腔炎は副鼻腔に炎症が生じる病気で、細菌やウイルス、アレルギーが原因です。この炎症により、鼻づまりや頭痛、歯の痛み、頬や額の痛み、発熱などが生じます。初期は薬や抗生物質で治療が試みられますが、改善が見られない場合や長期化する場合は耳鼻科で処置を受ける必要があります。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの産生が低下する病気で、代謝が減少し倦怠感や無気力、むくみ、寒がり、体重増加、動作緩慢、記憶力低下、便秘などの症状が現れます。血液検査により診断され、ホルモンの補充療法が一般的な治療法となります。軽度の場合でも注意が必要で、重症な場合には傾眠や意識障害が生じることがあります。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に止まり、これが繰り返される病気です。診断基準は10秒以上の気流停止が1晩に30回以上または1時間あたり5回以上であり、これにより眠りが浅くなり、日中に激しい眠気や倦怠感、頭痛、いびきが生じます。

花粉症

花粉症は、スギやヒノキなどの花粉が原因で起こるアレルギーです。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、頭痛、目のかゆみや充血、倦怠感などが主な症状です。日本では約4人に1人が花粉症であると言われており、抗アレルギー剤の使用が一般的です。同時に花粉を避ける対策も重要です。

頭が重い、だるい原因と治療方法

頭が重い感じやだるさの原因は複数あり、主なものには睡眠不足、ストレス、脱水症状、栄養不足が挙げられます。これらの原因に対処するためには、十分な睡眠、ストレス管理、適切な水分摂取、バランスの取れた食事が重要です。これらの生活習慣の見直しや改善が効果がない場合は、医師に相談して適切な検査や治療を受けることが必要です。自己判断でなく、専門家の助言を仰ぎましょう。

首・肩の凝り

首や肩の凝りは、長時間同じ姿勢を続けたり、運転やデスクワークなどで物理的な負担がかかったり、精神的な緊張やストレスが原因となります。凝りが強まると頭の周りの筋肉もこわばり、頭重感が生じやすくなります。解消するためには、適切な姿勢の保持や運動(ラジオ体操がオススメです)、ストレッチ、リラックス法が有効です。マッサージや温湿布、湯船につかることも緩和に役立ちます。重度の症状や持続する場合は、専門医の診断や治療を受けることが重要です。

眼精疲労

眼精疲労は、目の使い過ぎにより疲れがたまり、目の痛みやかすみ、渇きなどが現れ、さらに全身症状や肩こり、吐き気などが出る状態を指します。長時間の画面閲覧やメガネやコンタクトの不具合、目の異常や使う環境、全身の異常が原因となります。休息や適切な目のケア、画面を見る時間の制限、適切なメガネの使用などが対策として有効です。重篤な場合や症状が持続する場合は、眼科医の診察が必要です。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れ、または自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、様々な身体的・精神的症状が現れる状態です。生活の不規則さやストレス、更年期障害、遺伝的要因が原因となります。全身的な症状としては倦怠感、不眠、疲労感があり、局所的には頭痛、頭重感、動悸、息切れ、めまい、のぼせなどが見られます。治療には対症療法や生活習慣の改善があり、ストレス管理も重要です。

睡眠不足

睡眠不足は、心身の健康に悪影響を与える重要な要素です。日本人の約4割が6時間未満の睡眠時間で、5人に1人は睡眠の質に不満を抱いています。慢性的な寝不足や睡眠の乱れは、生活習慣病や倦怠感、頭重感、循環器疾患、うつ、認知症、免疫力低下などのリスクを増加させる可能性があります。睡眠は身体の疲労回復だけでなく、記憶整理や身体の修復・成長にも関与しており、これらの機能が損なわれると身体や精神への影響が現れます。適切な睡眠時間と質の向上は、健康な生活維持に欠かせない重要な要素です。

頭痛の検査について

頭部MRI検査

頭痛の検査の一環として行われる頭部MRI検査は、大きな磁石を用いた画像検査であり、身体の詳細な構造を調査します。患者は検査台に寝た状態で検査を受け、強力な磁場と弱い電波を使用して画像を生成します。検査中には機械から発生する大きな音がありますが、患者はじっとしている必要があります。検査は痛みを伴わないため、リラックスして寝たまま検査を受けることができます。頭部MRIは脳や脊髄、血管、関節などの詳細な構造を観察するために特に有用です。

MRI検査

血液検査

血液検査は、血液内の細胞、酵素、抗体などの数値を測定し、身体の状態や病気の診断、病気の危険性などを評価する検査です。生活習慣病の進行を早期に検知し、予防や改善に役立つことがあります。自覚症状が現れない状態でも、血液検査により病気のリスクを把握することができます。さらに、腫瘍マーカーやホルモンの測定も可能で、異常な数値は特定の病気の早期発見に寄与します。

髄液検査

髄液検査は、脳脊髄液を採取してその成分を調べる検査です。通常、横向きになり体を丸めた姿勢で腰椎穿刺と呼ばれる方法で行います。針を脊髄腔まで進め、脳脊髄液から蛋白質や糖の量、細胞の数や形態を調査します。検査結果からくも膜下出血、髄膜炎、脳炎、脳腫瘍、がんの転移、脳や脊髄の変性疾患などを診断するのに役立ちます。

検査後は安静にし、漏れを防ぐためにベッド上で1~2時間過ごします。髄液検査は病気の詳細な調査が必要な場合に行われ、施設によっては行えないことがあります。